書籍「恐怖の存在/マイクル・クライトン」

恐怖の存在 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV ク 10-25)

恐怖の存在 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV ク 10-25)

私は通勤時間を使って、大体3日に1冊、本を読みます。
ただ、ある期間はそのペースが急激に落ちます。
それは、通勤時間にビジネス書以外のものに手を出したとき。
小説だったりDSだったり。
今回も日記をさかのぼると、前に本を読み終わったのは13日らしいので、この本に2週間ほどかかりっきりだったらしいです。


ということで、久しぶりにラノベ以外の小説読みました(ぁ
ジュラシック・パーク」などで有名な著者(らしい)、クライトンの作品「恐怖の存在」。
実はこれ、KONAMIの小島監督がブログで紹介していた本なのです。
それを見て興味が沸き、買ってみました。
普段こういう小説はあまり読まないので、たいした感想も言えませんがとりあえず感じたままを。


題材は「地球温暖化」。
一般的には、空気中の二酸化炭素が増えて温室効果を生むため。とされてますが、なんとこの作品ではそれを否定してます。最初はかなり疑いつつ読んでいましたが、どんどん納得させられていく自分がいました。
何よりもこの作品のすごいところは、徹底したリサーチ。
ありとあらゆるところで、現実の調査結果や論文が引用されています。
1つの作品を書くために、3年間環境問題のリサーチを行っていたそうです。
政治には外的な恐怖が必要。との下りは他作品でもよく言及されるところですが、
この作品はそれが思わぬところから飛んできた感じです。
ストーリー的にも(いろいろつっこみたい所はあるけど)途中からグッとひきつけられ、下巻に差し掛かったら一気に読みきってしまいました。こちらはネタバレになるので、ここでは語りませんが。


もちろんこの作品で言われている「地球温暖化など存在しない」という意見は鵜呑みには出来ませんが、この作品は今までになかった視点を与えてくれました。
情報社会となって日が浅くない今、改めて自分で情報の分別をつけることの重要さを教えられましたよ。(というのは簡単だけど、実際にそうするのはむずかし〜w 疑ってばかりじゃ、ただ卑屈になるだけだし)
うーん、こういう作品のメッセージ性の持ち方ってカッコイイなぁ……。
ということで、これは文句なしにオススメです。興味持った方は是非是非。
(むー、全くひねりもない感想だ……)