「携帯フィルタリング、やるべきはソコか?」

http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0802/18/news013.html
ITMediaの小寺さんのコラムです。
この方のコラムは毎回鋭い視点で書かれてて面白いです。
今回の記事は、ゲーム(モバイル)も他人事ではないですね〜。


携帯フィルタリングを知らない方用に、さわりだけ。
ケータイから特定のサイトが見られなくなる携帯フィルタリング。
主に未成年が危ないサイトにいけないようにするための機能です。
今まではこの加入はデフォルトOFFで任意だったのですが、このたび行政の指導で未成年はデフォルトONが原則化されました。(解除するには、親が手続きをする必要がある)
そこで問題になったのが、mixiやモバゲーといったサイトまでもデフォルトでは見れなくなってしまったこと。
現状としては、これに対して未成年ユーザーやフィルタに引っかかったサイトのCP(コンテンツプロバイダー:コンテンツを持ってる企業)が文句を言ってるといった状況です。
まー私から見ても、ちょっと不便にしすぎた感はあります。

未成年者の新規加入に対する携帯フィルタリングが原則化された。事業者や当の子どもたちからの懸念もあるが、そこには「親」の立場からの意見がないように思える。それに、「まずはフィルタリング」でいいのか?

まずこの記事の『「親」の立場からの意見がないように思える。』という視点にハッとさせられました。
そういえば未成年ユーザーとCPの意見が目立つ中、親の意見って聞かないですね……。
フィルタリングを一番欲しかったのは、親でしょうに。

親がやって欲しいことには、プライオリティがある。まず子供から遠ざけたいのは、架空請求のような「詐欺」と、「援助交際」だ。早い話が、「ダマされてカネとカラダを持ってかれること」をまず先になんとかして欲しい。エロ画像やなんかは「詐欺」がらみでなければ、筆者などは後回しでいいと思っている。どうせ見たいヤツは、どうやったって見るのだ。

うん、これはまさに的を得てます。
てか、そういうのは未成年に限らず私たちも迷惑してるんですよねー。

子供を制御しようと考えるよりもまず、悪意のある情報の出所を叩くというのが、社会秩序の回復方法として本筋であろう。たとえいたちごっこであったとしても、放置するというのは、社会システムとしての敗北である。

見事、その通りです。これができない理由は、やっぱり法が整備されてないからなんでしょうか……?
これができれば、子どもに限らずメリットあるのになぁ……。
というか、ああいうあくどいところがのさばってるのは気分が悪いですよね。

議論の中で、そもそも規制などすべきではないという意見は、事態を楽観視しすぎているように思う。始まりはねじれ国会の副産物だったかもしれないが、今の段階でなんらかの手を打とうという話になったのは、むしろ幸いだったのではないか。(中略)被害が拡大して、かつてのダイヤルQ2や伝言ダイヤルのように社会問題にまで発展して大規制、メディア消失という轍を踏まないだけ、マシだろうと思う。

こちらも同意。
こういう話の中で出てくるダイアルQ2ですが、これは今回に限らずケータイ業界がかなり意識してるように思えます。
ダイヤルQ2は電話での有料情報サービスだったのですが、アダルト系や詐欺っぽいものが氾濫した結果規制が厳しくなりすぎて、事実上消滅してしまったサービスです。
こういう過去があったがために、ケータイの公式サイトでは(援助交際目的などで使われないよう)チャットのようなことがNGだったり、つい最近までSNSのようなサービスもなかったという話を聴いたことがあります。
確かに、こういう過去があると慎重になりますよね〜。


こういう事情を受けて、モバゲーなどは確か最近、人によるメッセージのチェック体制を強化したとか言う記事をどこかで見た記憶があります。
やっぱり、最終的には人でのチェックなんでしょうかねぇ……。
そうなってくると、現時点で大きいサイト以外はなかなか手を出せなくなってしまう……。
判断基準の問題もありますし……とはいえ、簡単に代案は思いつかないですよね。
うーん、ここらはネットゲーにも通じるところですが、非常に難しいですね〜。