「デベロッパーの形態の違いに気づいてた?」

http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0805/09/news006.html
ITメディアの毎度おなじみくねくねハニィさんの記事です。
今回は日本と海外(主にアメリカ?)のデベロッパー(開発会社)の違いについてです。
これは特にいい記事なので、業界人は目を通しておくことをオススメします。


そもそも業界人向けのコラムですが、知らない方のために最低限のご説明を。
記事のタイトルにもあるデベロッパーとは、開発会社のことです。
ゲームは「パブリッシャー」と「デベロッパー」で成り立っていて、それぞれ「パブリッシャー」=「発売メーカー」、「デベロッパー」=「開発会社」とも言い換えられます。
大雑把に理解するなら、パブリッシャーが営業やマーケティングを担当して開発費を出す、デベロッパーが中身を作る。そんな感じに捕らえておいていいと思います。
パブリッシャーが開発をかねていることもあるので、その場合は「デベロッパーは○○」という言い方はしません。(最近だとデビルメイクライ4とかは、開発もカプコンのはず。FFもこっちです)
ただ、数で言うと大半のゲームは発売メーカー以外のデベロッパーで作られてると思います。(ドラクエとかはこっち)
まあ、このあたりはプロジェクトごとのケースバイケースなので、大雑把なわけ方ではあるのですが……。
このあたりの細かいところはここでは省きます。


この記事のタイトル部分をかいつまんで説明すると、日本ではデベロッパーからさらに外注に出したりと器用にプロジェクトをまわすけど、海外ではデベロッパー社内でほとんどこなす。という内容です。
そこを突き詰めると、日本はお金がなくて器用にやりくりして個人個人の職人芸的なもので攻めるが、海外はお金があるのでガツンと一本創り上げる。って感じになって来るそうで……。
うーん、確かにそのあたりは、ゲームの内容を見ても感じ取れますね。
特に下の一節は面白かったです。

日本は優秀な職人を一気に集めて短期間にモノを上手に作る、小回りが利いて効率的かつ短期間に開発をする、って定評はこんなところからも来るのだね。また、1人のプロデューサーが複数のプロジェクトを持っていたり、プログラマーやアーティストを複数タイトルで共有していたりと、海外から見ると、混迷を極めているわけです。でも、こんな効率的な進め方は日本でしかできないわけで、ジョブディスクリプションがしっかりと分かれている海外ではとても不可能な芸当なんですよ。

褒めてるんだかけなしてるんだかな感じですがw
こういうところも、結局は「クリエイティブ志向な日本」と「ビジネス志向な海外」ってなところから来てるそうで。色々納得してしまいますわ……。
ただ、いいかげん日本もクリエイティブ志向を叫んでいればいい時代は終わってきてます。つまるところ、日本のいいところは残しつつ、海外のいいところを日本流にアレンジして取り入れていかないと、この先つらくなるよっていうのが結論でしょうか……?
個人的にはこのあたり、「プロジェクト規模」というのでまず分類しないとなんともな感じはしますが……。


あと、おまけ的に人材育成の話も出てますが、ここはまた大きなテーマのひとつですよね。
これに関しては改めてまたどこかで取り上げようかと思います。