「いちばんやさしいPMBOKの本」
- 作者: 深沢隆司
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2007/09/01
- メディア: 新書
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ということで、プロジェクトマネジメントの世界標準「PMBOK」の入門書です。
入門書とはいえ、ひと通りのことは解説してあり、なかなかわかりやすかったです。
難点を挙げるとすれば……実務経験がないとちゃんと理解出来ないだろうなということでしょうか。(でもそれはこの本が悪いというより、PMBOKがそういうモノなのだと思います)
前の本もそうでしたが、PMBOKというルールを押しつけないで書かれていたのが、好印象でした。
おそらく実際にPMBOKを使いこなしているのは、PMBOK信者よりも「PMBOKは万能ではないよ」と言っている方なのだと思います。
そしてこの著者が何度も言っていたのが、「計画を立てることの重要性」です。当たり前のことだけど、守られていないこと。
うーん……耳が痛いです。でも全くその通り。
制作手法で言えば、ゲーム制作が目指すべきはアジャイルな方向だと私は信じているいるので、PMBOKがまんま使えるとは思ってませんが、この考え方は変化を好むアジャイルだろうと関係ないかと。(そもそもアジャイルとPMBOKが競合するかどうかでひと論争ありそうなテーマですが……)
それに、ゲーム制作の中で、絵素材に関しては手戻りをしないに越したことはありません。
いくらアジャイルを唱えていても、少なくともそこはウォーターフォール的な計画重視で進めた方が、効率・コストを考えても賢いと思います。
絵素材の進め方も管理の方法が何通りかありますが(アニメ業界的な行程で分業する進め方や、該当パートはすべてひとりにお任せな進め方や)、その部分では特にここで書いてあるようなことがそのまま使えるのではないでしょうか。
あと1冊PMBOK関連の本を買ってありますが、それを読んだらオリジナルを読んでみるべきか……うーん、悩みます。
一番の悩みどころは、PMBOK第3版が持ち運べる大きさの本じゃないこと(ぁ
本読む時間=通勤時間の私にはあの大きさは辛いですってw