ゲームプロジェクトマネジメント勉強会#5 イベントレポ

http://sites.google.com/site/gpmahome/studysession05
6月27日に、ゲームプロジェクトマネジメント勉強会第5回を開きました!
今回はオープン化して2回目。
やっぱりオープン化すると新しい出会いや新鮮な話が聞けていいですね!

〜オープニング

スタッフ(と言っても、今回は自分と id:satotsu8823 だけ)で渋谷で事前打ち合わせ。
ミーティングと言ってますが、今回は簡単にランチしただけですw
あとはロフトで買い物とかー。
ワークショップで使うトランプと模造紙あたりを買い込みました。


会場の準備を追えた頃に、人も集まり始めて、そのままオープニングへ。
……今回はオープニング、ちょっと反省です。gdgdでスミマセン;;
やっぱり数ページで良いから、パワポ作るべきだったなぁ……。

発表「アジャイルなマインドで行こう!」

前回に引き続き、最初に発表させて頂きました!
今回は、私が一番やりたかったアジャイル系のお話しです。


構想段階ではXPかスクラムを中心に……と漠然と考えていましたが、
実際にはもっと広い範囲を語らせてもらいました。


↓発表資料は、こんな感じです。今回はこれ単体だと解りづらいかも。
 相変わらず文字化けが;; 当日は非表示にしてたページも入れてあります。
 pdf:http://cid-bdd92c652fefb393.skydrive.live.com/self.aspx/Open/%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%AA%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%A7%E8%A1%8C%E3%81%93%E3%81%86%EF%BC%81%7C_web.pdf


今回は時間の関係もあり、アジャイル系手法の共通の思想・プラクティスを厳選して紹介しました。
具体的には、「イテレーション駆動」「仕様を進化させる」「ふりかえり」の3つです。

イテレーション駆動

まず1つ目が「イテレーション駆動開発」。
短いイテレーションを区切って、その中でPDCAを回すというのは、変化に対応するために必須とも言えるプラクティスではないでしょうか。
今回は3つを並列に扱いましたが、おそらくこれはアジャイル開発の基盤になっているものです。

仕様を進化させる

そして次が、「仕様を進化させる」という思想。
アジャイル系でも「仕様を進化させる」という言葉で語られることはありませんが、
柔軟に仕様変更に適応するというのはそういうことだと思ったので、前向きな「進化」という言葉を選びました。


トライ&エラーでゲームが良くなっていくというのは、ゲーム開発においてある程度の共通認識ではないでしょうか。


あと、「ゲームにおける一番のバグは、面白くないことだ!」というのも、語りたかったことのひとつでした!

ふりかえり

イテレーション駆動に近いことをやっている現場はわりとあるかもしれませんが、
そのなかでもふりかえりが出来ていない現場は結構多い印象です。


プロジェクトには、基礎知識/スキルとプロジェクト知識/スキルの2種類があります。
やばい時期にプロジェクトに人員を投入しても効率が一時的に下がるのは、後者がゼロだからというのが大きな理由です。
特に企画なんかは、プロジェクト知識をどれだけ持っているかで、現場での活躍度が全く変わってきます。(「仕様だったら、彼に聞けばわかる」とか)


このプロジェクト知識/スキルに加え、個人・チームとしての成長のために一番効率的なのが、ふりかえりです。
ポイントは、プロジェクト中に何度も行うこと。
個人的には、プロジェクト終了時に一度だけ反省会をやっても、効果はほとんどない気がします。


あと、反省会でなくふりかえり会なのですw
ふりかえり会という言葉に反発があるようだったら、別にこだわるポイントではないですが〜。


あ、ここでのポイントは、「人・チームはプロジェクト中に成長する」という考え方と、
具体的なふりかえり方「KPT」の2つです。
最近特に、この2つが重要と感じてます。

という感じで

個人的見解も含めて、アジャイルのキモとなりそうなところを語ってきました!
私自身ひとつずつ実践していってる最中ですが、まだまだ経験不足なので、
知識先行になってしまっている部分もあると思いますが、どうだったでしょうか?>参加者の皆さん


XPやスクラムといった体系化されたところを語ろうか迷いましたが、
最近アジャイルなマインドが実務にめっちゃ役立ってるのを感じて、こういう方向性でいきました。
参加者の皆さんは、どっちを期待しているのかというのも気になるところ……。


あ、それと、質問がたくさんもらえたのは、嬉しかったです!!

発表「OneDayCreate♯1の成果報告」

先月、思いつきでやったクローズドイベントの結果を、 id:satotsu8823 が発表しました。


私がわりと絵ナシ(もちろん図は使うけど)で真面目に語ってしまうので、
ゆるい感じの彼の語りはちょうどいい感じにハマった気がします。
ああいうスキルは、自分にはないところなのでうらやましいですw


OneDayCreateは思いつきでやったのですが、なかなかにいいイベントになりました。
やり方は考えなきゃいけないけど、これはぜひオープンでやってみたい!

LT×2

今回はお二人に発表して頂きました!

「Steamコトハジメ

id:niso1985 さんのLT。
テーマはSteamというPC上のゲームプラットフォームです。
Steamというサービスは知らなかったので、面白かった!


コンシューマゲームがPCで、さらにダウンロードで遊べるのはなかなか興味惹かれます。
なんかカスタマイズツール(ステージエディタとか?)とかも付いてる作品もあるようで、
今度試してみようと思います。


時間配分はお見事。

「本当にあった?怖い契約」

yuki_mrさんのLT。
非常にリアリティのあるフィクションでした。フィクションでした!(ぁ
(いや、ホントに守秘義務的にまずいことは出てないですよw)


ゲームの現場ではよく、「スタイリッシュに」「良い感じに」という指示が飛びますが、
映像業界では「ハリウッドクオリティで」というのがそれに当たるらしいw

ワークショップ「スピード勝負! 対戦トランプゲームを創作!」

4人くらいのチームに分かれて、チームごとにトランプを使った新しいゲームを考えようというワークショップです。
流れは、

  • 制作(30分)
  • 隣のチームと発表し合い(10分)
  • KPT(15分)

という感じでした。


やってみるまで上手くいくか不安だったワークショップですが、
そこはさすがクリエイターの皆さん、良い感じに盛り上がりました。


毎回悩むワークショップですが、今回ので少し方向性が見えた気がします。
もっとじっくりやりたかったという声もあったので、このあたりはOneDayCreate含めて考えて見ようかと思います。


ちなみに、私の参加したチームは神経衰弱とボードゲームチックな要素を合わせた、
そこそこ新しい感じのゲームが出来上がりました。
(まだまだネタ段階でしたが……)

懇親会

今回懇親会は全員参加という快挙が達成されました!
勉強会の本番はこっちと言われるのは、あながち間違いじゃないかもしれない……w


今回も熱い想いを抱えたいろんな方が参加していて、話しててすごく楽しかったです!
ホント、こういうのはテンション上がっていいですね〜。
(次回発表すると言ってくれた方も!)


新規の方が実は他参加者と近しい人だったり、
私もニアミスしてる方がいたり……業界の狭さをかみしめましたw
今回もホント、良い出会いがありましたよー。


あと、リピーターの方!
また来てくれたというのが、すごく嬉しかったです!
あと、前回あまり話せなかった方と話せたのがよかった!
しかしまだ話したりないので、それはまた今度ぜひ〜。

やっぱりやってよかった

今回は仕事の忙しさも相まって準備が大変でした。
そのことではスタッフにすごい負担を掛けてしまったのが、大きな反省点です。
(勉強会の法則、「勉強会を開催するメリット>勉強会を開催するコスト(負担)」が危うかった)


でも、やっぱり終わった時はやって良かったと心から思えました!
ホント、今回ほど参加者の方々のお蔭でイベントが上手くいったと思ったことはありません。
次はまだ決まってませんが、次がとにかく楽しみです。
今回参加いただいた方も、そうでない方も、また次の機会にはよろしくです!

おまけ

懇親会などで話が出た書籍のご紹介。

自分の小さな「箱」から脱出する方法

自分の小さな「箱」から脱出する方法

  • 作者: アービンジャーインスティチュート,金森重樹,冨永星
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2006/10/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 156人 クリック: 3,495回
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書評:http://d.hatena.ne.jp/Minamo/20090202/1233599890
いまのところの、今年のトップです。
自己啓発系の素晴らしい一冊。


アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

書評:http://d.hatena.ne.jp/Minamo/20090414/1239733128
こちらはいまのところ、今年のアジャイル系の一番。
ただし、アジャイル系の知識がちょっと必要かも。


アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣

アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣

書評:http://d.hatena.ne.jp/Minamo/20081011/1223762999
↑これを書いた時は解らなかったことが、いろいろと解るようになってきた。
アジャイル系でいつもオススメする1冊。
取り上げるのがなにかひとつの手法じゃないという意味では、今回の発表に近いかもしれません。
後半は技術的な話。


初めてのアジャイル開発 ?スクラム、XP、UP、Evoで学ぶ反復型開発の進め方?

初めてのアジャイル開発 ?スクラム、XP、UP、Evoで学ぶ反復型開発の進め方?

書評:http://d.hatena.ne.jp/Minamo/20090614/1245002791
今回資料を書く前に読んだ本。
「初めての」なので、全体を把握するにはよかったです。(が、入門書としてはどうだろう)


(追記)
前回資料の公開場所が解りづらかったようなので、ここにも貼っておきます。
過去のものをいま見るのは恥ずかしいw