「1兆円を稼いだ男の仕事術」

1兆円を稼いだ男の仕事術

iモード、FOMA、おサイフケータイなどを主導して成功に導いた夏野さんの自伝です。

タイトルが「仕事術」となっていたので、もっとスキル的な話かと思ったら、全然違いました。
新しいことをする時のものの考え方とか、何を思って行動してきたかが事細かに綴ってあります。（少しタイトルで損してるかも）

言葉のうまさや議論の巧みさ、会話のテクニックや交渉力などは二の次で、大切なのは人間としての魅力だということでした。
素のままの自分をむき出しにしていると、話が下手くそでも熱意と人柄、そして、言いたいことが伝わってくるのです。
そして、不思議なことに、そんな人とは一緒に仕事をしてみたくなります。

真っ先に線を引いたのがこの部分でした。
うん、心に響く。

その他にピックアップしておきたいところはこのあたり。

「こんな商品やサービスがあったら良いのに」という消費者としての目線を持ち、「なぜ、こういう商品はないのだろう」という、素朴な疑問を持つことが大切だと思っています。

合議制で決めようとすると、「議論を尽くせば尽くすほど、何も決まらなくなる」という状況に陥りかねません。

他にも「なるほど、こういう考え方で進めたから、ああいうサービスが生まれたのか」と納得できるエピソードが満載です。
この本は、紛れもなく“一流の考え方”が詰まった一冊だと思います。
これは間違いなくオススメ。