『「距離感」が人を動かす』
「距離感」が人を動かす──500人のトップ経営者に学んだ複眼的対人関係論 (講談社+α新書)
- 作者: 大塚英樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/08/22
- メディア: 新書
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ハズレかもなーと思いつつ買った一冊でしたが、超良書です!
(帯の「巧みな話術やスキルは不要、立ち位置が9割」のキャッチコピーがハズレっぽかった。「○○が9割!」ってどうもうさんくさく聞こえる)
ジャーナリストの著者が、日本を支える経営者たちとどうやって関係を築いてきたかが語られています。
この本の凄いところは、著者の失敗談の部分を読んでいると、まるで自分が失敗を犯したかのように背筋が冷えるところ。
つまりは、自分にも思い当たる節がありすぎるのです。なんというか……まるで、自分の失敗を突きつけられているかのような気分になりました。
具体的には、特に次のあたりが響きました。
(※この本は基本的にビジネスとしてのコミュニケーションの取り方のお話なので、家族や友人すべて当てはまるわけではありません)
- 相手に対して「自分をできるだけ切れ者に見せよう」と背伸びして接することは失敗。←心当たりありすぎorz
- 相手とは「心地よい緊張関係を保たなければならない」。親しければ親しいほどいいというわけではない。
- 心の距離が近すぎると、関係が壊れやすい。
- 人間は誰しも、どんなに親しい間柄でも踏み込んで欲しくない領域を持っている。「心地よい距離」を半径1メートルの距離と仮定したとき、半径2,30センチ以内のところ。
- 半径1メートルの目安としては、「一緒に食事をする」あたり。
これ以外にも、「ああ、確かにそうだ!」というところがたくさんありました。
上に書いてあるのだけ見ると、ちょっと冷たい感じがするかもしれませんが、中身はその逆。暖かみ(本書で言うところの“情け”)にあふれています。
メインのお話はタイトルにもなっている「人との距離感」の話ですが、それ以外の著者の考え方も大変素晴らしいものが多いので、これは是非多くの人に読んでもらいたいです!
自分も、最近変なところで調子乗りすぎてるのを自覚してるので、いろいろと改めないと……。